サッカーアジアカップ2015を振り返る。「内容に反する結果」だったと感じる理由。
今回のアジアカップはオーストラリアの初優勝で幕を閉じました。
日本代表は僕の予想(希望、期待、願望)に反し、ベスト8でUAEに敗れるという、まさかの展開でした。
ただ、まさかの展開ではありましたが、その内容は十分、満足できるものだったと思います。
過去のアジアカップを振り返りつつ、今回の感想について。
1.安定感
グループリーグを見る限り、前回よりも安定感があったと思います。格下に対して付け込む隙を与えない試合ができていたと感じました。
サウジアラビア(トルシエ)、中国(ジーコ)、東南アジア(オシム)、カタール(ザッケローニ)、オーストラリア(アギーレ)と今回を含めて5大会を思い出してみると、トルシエ、アギーレ以外の3大会は、グループリーグでも苦戦していた覚えがあります。
また、決勝トーナメントの初戦を考えてみると、ジーコのときは本当にギリギリの戦いで PK戦まで行って、そのPK戦も最初の中村、2人目の三都主が外した時点で松木さん以外、諦めていたと思います。
オシムのときもオーストラリアとの接戦を制し、ザッケローニのときは開催国のカタールと熱戦を繰り広げました。
トルシエのとき以外は、その時点で敗北していてもおかしくない試合内容でした。
今回、確かにPK戦で敗れてしまいましたが、その理由は立ち上がりのまずさであり、試合全体を通してリスクマネジメントもよくできており、そこまで悪い試合ではなかったと思います。
2.選手交代
これはいろんなところで言われていますが、アギーレは選手交代がこれまでの監督に比べて抜群に上手だと思います。
オシムは試合の入り方というか、試合全体のマネジメントは非常に上手だったと思いますが、イマイチ試合中の選手交代に対しては良い印象がありませんでした。
今、思い出してみると、トルシエはマスコミの印象操作で損をしているだけで、采配の中身はけっこう良かったと思います。ジーコは論外。
そう考えると、アジアカップ前の親善試合を見ても、アジアカップを見ても、アギーレの試合中の修正能力は目を見張るものがあると感じました。
3.アジアのレベルアップ
アジア全体のレベルが上がっていると言われていましたが、今までは運良く、それを実感する機会がありませんでした。
ブラジルワールドカップのアジア予選も、3次予選で北朝鮮とウズベキスタンに敗れたことを除いて最終予選だけ見れば、順風満帆で予選突破を決めたと思います。
しかし、日本、オーストラリアが属したグループと別のグループに目を向けると、あの韓国が予選敗退の危機に陥っていました。
1位がイランで2位が韓国でしたが、韓国と3位のウズベキスタンとは勝ち点で並んでおり、得失点差で韓国が2位になっているという、非常に綱渡りな予選突破でした。
そう考えると、もはや日本が当然のようにワールドカップの本選に出ることができるという状態ではないということです。
前回大会から考えて、日本、韓国、オーストラリア、イランが戦力を維持し、ウズベキスタン、UAE、イラクが成長しており、カタールもカタール大会の前には是が非でも本選に出場しなければと考えているでしょう。
アジアの枠は4.5枠。
次のロシアワールドカップであれば、8~9割の確率で予選を突破できると思います。
しかし、次の2022年のカタール大会、その次の2026年大会ではその確率が6~7割になっているかもしれません。
まとめ
個人的には、アジアのレベルが上がって、今回のようにベスト8で敗退するというのもおもしろいと思います。
勝ってほしいという気持ちは当然あります。しかし、やはり「負けるかもしれない」という試合のほうが、見ていても楽しめるものです。
まあ、そうは言っても、世界で戦ううえで、もっともっと圧倒してほしいとも思いますね。
以上、本日もあめおど管理人がお送りいたしました。
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