ブラック企業が生き残っている責任は僕たちにもある
ブラック企業っていう名称が市民権を得てからけっこう経ちましたよね。ネットスラングだったころが懐かしいのは僕だけじゃないと思います。
さて、ブラック企業っていうのはなかなかなくなりません。小さい企業はもちろん、世間的にかなり有名な企業が社員から裁判を起こされていても、それによって企業が倒産してしまうまでは至っていませんよね。
労基法に違反しているような企業はなくなってしまえばいいと僕も思っているんですが、ブラック企業が日本で生き残っている責任が僕らにもあるんじゃないかと考えています。
理由その①:ブラック企業の製品を利用している
社員に残業代を支払わずに製品を生産しているブラック企業もあります。
残業代を支払っていないということは、ちゃんと運営している企業よりも安い人件費で生産をすることができるということです。
ゆえに、ブラック企業は他社よりも安い価格で商品を提供することができます。
確かに、ひとりの消費者としては一円でも安いほうがいいですよね。
でも、そういう企業の商品を選択することで、その業界では、より人件費を安くするというチキンレース状態に陥ってしまうことになります。
そうなるとブラックさにより拍車がかかってしまうことになります。
理由その②:法律への意識が低いまま、働き続けている
僕たちは会社との契約により、労働時間と報酬が決定されます。例えば、始業開始時間が8時30分であれば、その時間に職場にいればいいのであって、「30分前には来いよ」とか「15分前に来るのが常識だよね」とかは残業代を支払わない限り、違法になります。不当に拘束していますからね。
これ以外にも、会社に貢献したいがために、報酬とか勤務時間とかを度外視して働いてしまうという例もあります。
実際に会社の業績も上がってきている。
仕事を覚えてきて、会社に業績に貢献できていると思えるようにもなり、周りも評価してくれるようにもなった。
仕事も楽しくなってきたし、会社に恩返しもしたい。
これって会社がブラックだと思いますか?
もしかしたら早く帰れって言われてるのに、今この仕事を片付けておけば明日が楽だからとか言って自主的に残業してるかも知れない。
こういう状態に経営者があぐらをかき、もしくは後輩が「そうしなくてはならないのだ」と考えることで、ブラックのスパイラルが生み出されるわけです。
僕が常々思っているのは、
お前が親切心で無報酬で働くのは、未来のお前の後輩にもそれを強いることになるんだ
ということです。
もし、あなたのミスのせいで残業をすることになったとしても、そのミスも含めた会社経営であり、ミスをしたことを理由に無報酬で働くことを強制されるのはおかしなことです。
でも、すごーく大変なのは、実は無報酬で働くことではなく、「それ、労基法に違反していますよ」と指摘することなんですよね。
なんだかんだ上司の指示に従って働くっていうことは、思考を停止して動くことができるんで楽なんです。でも、「労基法に違反していますよ」って指摘するのは、自分の頭で考え、会社とか上司という自分より強い者へ立ち向かっていくことなんで、けっこう大変なんです。
そして、それを理由に楽なほう(無報酬残業)に流れてしまうっていうことです。
反抗するのは大変なんです。
でも、一人ひとりがきちんと反抗し、主張しないと、ブラック企業ってなくなっていかないと思います。
まとめ
どうすればいいかっていうと、教育をもっとちゃんとしていかないといけないのかなーっていう毒にも薬にもならない提案になりそうで申し訳ないですが、やっぱりそこなんですよね。
結局、高校までの教育現場でそういうことをしっかり教え、一人ひとりが当事者であることを意識させないといけないと思います。
今日はこんな感じでーす。でわでわー。