雨の中、傘をささずに踊る人間がいてもいい。

体は社会人、心は自由人。三十路間近のネコ好き。日記や日々考えたこと、社会問題、ときどきサッカー。

報酬ゼロにしたら地方議員の質が上がる?日本総ブラック化が進んでいる件について

「日本総ブラック化」と言ってしまってもいいかもしれません。

という意識調査が行われていますが、4月4日現在、おおよそ半数の人が「報酬をゼロにしたら地方議員の質は上がる」と回答しています。

 

(;´∀`)…うわぁ…まじか。って気分です。

 

優秀な人が低い報酬で仕事を引き受けるか?

シンプルに考えてみると、報酬を高くすれば、それだけ優秀な人が集まってきます

全国・全地域の議員報酬例規番付 - 都道府県・市区町村ランキング【日本・地域番付】を見てみると分かりますが、月額報酬が50万円未満な自治体は全体の8割以上となっています。

これが手取りなのか、もしくはここから所得税とかが引かれるかは分かりませんが、これが仮に手取りだとすると、年収だと一千万ぐらいですかね?もう少し高いかもしれませんが。

いずれにしても、東大や京大を出て一流企業に入り、莫大な利益を上げ、多くの給料をもらっている人は、月額報酬50万の地方議員なんてやりたがらないでしょう。彼らが仮に議員になることに関心があるとしても、その報酬の少なさが高いハードルになることでしょう。

 

報酬を減らせば本当に議員になりたい人が議員になれる?

中には「給料を減らせば、本当になりたい人がなる」って言う人もいるけど、じゃあ今はそういう人は議員になってないんですかね?

今は「本当になりたい人は何らかの理由で立候補もできないけど、報酬が下がれば立候補する」っていうことでしょうか。

 

そんなわけの分からない、重力を無視して空を飛ぶような話ありえません。

ちなみに、地方議員のなり手ってそんなに多くなくて、どこも議員の倍率自体は2倍を超えないぐらいだと思うんです。地域によっては立候補者数=議員数のところもあります。だから、今って本当になりたい人がなれる状況なんです

逆になり手不足で困っている自治体のほうが多いんじゃないでしょうか。

そんな状況でさらに報酬を減らして、なり手が増えるとでも思っているんでしょうか。

 

議員の報酬をゼロにするっていう発想がブラックそのもの

別に国会議員やら地方議員やらを擁護するつもりはありません。

会議に遅刻して何かの決定が遅れてしまい、泣きながら謝罪している国会議員とか見てると「なんでこんな人が議員になっているんだろう」と思います。

都議会の「お前が結婚したらどうだ!」っていうレベルの低い野次を聞いていると、「なんでそんな意識の低い人間が議員をやってるんだろう」と思います。

 

でも、それってほんの一部だと思うんです。

警察や学校で不祥事が起きたからといって、全警察官・全教師がクズなのかといえばそうではありません。

 

僕は議員という仕事がどういうものかはまったく分かりませんが、国会に出席して意見交換したり、各種委員会に出席して計画を検証したり、地元の要望を聞いて答弁を行ったり、拘束時間ってそんなに少なくないと思いますし、何より僕たちの生活そのものが法律に縛られる以上、唯一の立法機関である国会等を構成する議員の責任というのは非常に重いものがあります。

そんな仕事をさせるにあたって、低い賃金でっていうのはなかなか考えにくいんです、個人的には。

 

僕は僕で議員の仕事を知らないんですが、知らないまま「報酬をゼロにしてしまえ!」と主張するのはただのクレーマーであり、「国がブラック企業化している」ような状況だと思います。

 

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まとめ

ただ、やり方はいくらでもあると思うんです。

議員の仕事を減らせば、ボランティアで仕事終わりに議員活動を行うっていうことも可能だと思いますし、責任を分散し、仕事の負担を軽くすれば、低い賃金でも人が集まるかもしれません。

忘れちゃいけないのは、仕事に見合った報酬を支給することであり、知るべきなのは、仕事の内容はどういったものなのかということです。

 

そして、簡単にできるような仕事だと判断したんであれば、あなたがやってみたらいいじゃありませんか。

今ならきっと当選しますよ。