あなたの説明が伝わらない理由とは?簡単な言葉を掘り下げることで解決する!
「あそこの駅前で5時に待ち合わせね」って約束をして、男性は駅の東口で、女性は駅の西口で待ち続け、すれ違うという話も一昔前はあったかと思います。
もしくは、その目的によっては朝の5時を指していたのかもしれません。
これはちょっと極端な例かもしれませんが、「相手も自分と同じように考えているだろう」と考えてしまい、言葉足らずになり、コミュニケーションがうまく取れないということは誰しも経験したことがあると思います。
「相手の気持ちになって考える」とはよく言われることですが、努力や精神論で問題が解決するなら苦労はしません。
ここでは、言葉を掘り下げることによって意思疎通がうまくできるという話をしていきます。
失敗例の紹介
みなさんも何度も経験あると思うんですが、会議などでほかの出席者といまいち話が噛み合わないときってありますよね。
- 事業を成功させるには、どうしたらいいか
- 子どもの学力が低下しているが、どういう対策が効果的か
- 多様な人材が企業の成長につながるとして、これからどうすればいいか
というような議題は特にミスコミュニケーションを生みやすい構造をしています。
「簡単」な言葉が原因だった
それはなぜか。
それは、誰もが知っているけど、よくよく考えると曖昧な表現が使われているからです。
「成功」、「学力」、「多様」といった言葉はよく日常会話でも使われます。
しかし、よく使われるがゆえに、自分の言いたいことが伝わりにくく、コミュニケーションが阻害されることがあります。
たとえば、「事業の失敗」とひと言で言っても、どういう状態を指しているかは人によって違います。
1000人規模のイベントを企画し、1000人集めようとしている上司と、800人集めようとしている部下ではその「失敗」に差があるのは当然です。
もしくは、人数ではなく、来場者の満足度で「失敗」を語る人もいるかもしれません。
「学力」というのも非常に曖昧なもので、テストの点数をもって「学力」と呼ぶ人もいれば、「自分で思考する力」を「学力」と呼ぶ人もいます。
また、小学校の先生と高校の先生によっても、かなりその考え方は違うでしょう。
「多様な人材」というのも耳あたりが良い言葉ではありますが、国籍を指しているのか、性別を指しているのか、はっきりとはしません。
ブラジル国籍であっても、生まれたときから日本で生活してきた人が、日本において「多様な人材」として機能するんでしょうか。
言葉を掘り下げることで解決!
このようなミスコミュニケーションを防ぐのは、「言葉を掘り下げる」ことにかかっています。
簡単で、誰しもが容易に理解できるからこそ、あまり掘り下げない言葉だからこそ、きちんと掘り下げる。
「事業を成功させるには、どうしたらいいか」という話であれば、
今回のイベントでは是が非でも1000人は集めたいと考えています。企画の中身については昨年度も好評であったため、中身はそれほど変えずに、集客に力を入れたいと思います
と言えば、会議の方向性は「集客を伸ばすにはどうすればいいか」となります。
「子どもの学力が低下しているが、どういう対策が効果的か」という話であれば、
とにかく最近の子どもはモノゴトを知らなすぎる。しかし、ただお尻を叩くだけで子どもが勉強をする時代でもなくなった。いかに楽しんで知識をつけさせるか
と言えば、この場ではとりあえず「学力の低下=持っている知識が減っている」ということになります。
「多様な人材が企業の成長につながるとして、これからどうすればいいか」という話であれば、
これからは女性の視点も必要であり、わが社でも女性社員の割合をもっと増やした方がいいと考える。そのためには、女性が働きやすい環境を整えることが大事だが、どうすればいいか
と言えば、ターゲットは女性に絞られます。
まとめ
例で示したように、簡単でよく使われる言葉だからこそ、その分、ミスコミュニケーションを生みやすいとも言えます。
よく使われる言葉だからこそ、あえて掘り下げて、具体化していくことで円滑なコミュニケーションを図ることができます。
ぜひ、何かを説明するとき、会議のときに参考にしてみてください。
以上、本日もあめおど管理人がお送りいたしました。
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